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こんな言い方もできます。「プラスチックだって、もとは石油でしょう? 自然素材といえないの?」たしかに、新建材や化学物質も、原材料をたどっていけば、どれもが自然のもの、だったはずです。自然から生まれたものであっても、土に還らない。この差はどこからくるのでしょうか? それについての科学的な答えは専門家に譲るとして、そのヒントとなる言い伝えをご紹介しましょう。
アメリカインディアンやオーストラリアのアボリジニにこんな伝承があります。「母なる大地のはらわたを引きずり出して用いてはいけない。災いが起きるであろう」アメリカとオーストラリアといえば、地理的には遠く離れていますが、鉄器を知らない文明がずっと続いてきた点においては、共通しています。ほかのネイティブといわれる社会にも同じようなことが伝えられているかもしれません。
「大地のはらわた」とはなんでしょうか? 大地を深く掘って出てくるもの、つまり地下資源です。ところが、現代のわれわれの社会はいかに、地下資源に多くを頼っているのでしょうか! 燃料となる、石油、石炭、天然ガス。鉄鉱石、ウラン。いずれも工業社会の生産にとっての原料となり、燃料となるものばかりです。
「大地のはらわた」の特徴は、長い時間かけてつくられる、ということです。たとえば石油や石炭は、数億年も前の動植物の死骸が地層の間に圧縮されたものです。鉱物は、大地そのものがしゅう曲したり、噴火したりした後、何千万年も何億年もかけて圧縮され、かたちづくられるものです。大地と太陽が膨大な年月をかけて堆積したエネルギーを、解放し、利用しているのが現代の人間なのです。そして、不思議なことに、長い年月がかかって堆積したエネルギーほど、土に還らないし、そのエネルギーを解放するのに莫大なエネルギーがかかるのです。
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