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「地球生活記」というすばらしい本があります。副題は「世界ぐるりと家めぐり」。写真家の小松義夫さんが、世界各地の、その気候風土の中から生まれた「ふつうの家」を取材してまとめた大判の写真集です。それを見ると、世界中の家々が「身近で調達できる材料でつくられている」ことがわかります。ページを繰っていくと、家をつくっている材料はおよそ、土、石、木、草や葉、動物の皮に分類されます。人は大地そのもの、そして大地に生え、太陽の恵みで育つ動植物をうまく使って、家をつくってきたのです。
そしてどの地域の家も「その気候風土に暮らすのにもっともよく合った工夫」をしています。湿度の高い、暑い地域では、床が高く、開口部の大きい風通しのよい家をつくっています。直射日光のきつい、乾燥した地域では、日干し煉瓦や土と石で、太陽光から身を守るしっかりしたシェルターを確保します。寒い地域では、石や氷、あるいは横に積んだ木でつくった強固な壁で室内を外気から閉ざします。それぞれの地域での自然の理にうまく添う、人々の知恵と技とが、長年にわたって連綿と伝えられてきたのです。
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